人を年代別に分類すると、年少人口(0-14歳)、生産年齢人口(15-64歳)、老年人口(65歳以上)に分けられますが、各年代別の人口の推計を厚生労働省が調査し、発表しています。
平成25年10月1日時点の年代別の人口の推計は以下の通りです。
■年代別の人口推計(平成25年10月1日時点)
出典:総務省統計局
生産年齢人口の減少が止まらず8,000万人を下回る
上の図を見ると、65歳以上の老年人口が膨らみ、生産年齢人口、年少人口になるにつれ人口が少なくなっています。
きれいに高齢化が進んでおり、年代別の人口は減ることはあっても増えることはないので、今後も高齢化が進むであろうことがわかります。
各年代の人口は生産年齢人口が7,901万人、年少人口が1,639万人、老年人口が3,189万人となっており、前年比では老年人口のみが増加する状況になっています。
■各年代の人口と前年比
年代 | 人口 | 前年比増減 |
---|---|---|
年少人口 | 1,639万人 | -15万7千人 |
生産年齢人口 | 7,901万人 | -116万5千人 |
老年人口 | 3,189万人 | +110万5千人 |
生産年齢人口が116万人の減少なのに対して、老年人口が110万人の増加ですので、100万人以上の人が生産年齢人口から老年人口に移動しているとも見ることができ、今後現役世代の負担が増加することが容易に想像できます。
生産年齢人口が8,000万人を下回るのは32年ぶりのことで、年少人口の割合が12.9%というのは過去最低の数字です。
対照的に老年人口の割合は25.1%で過去最高となり、調査開始後、初めて4人に1人以上が65歳以上の人ということになり、本格的な高齢者社会への変化が見てとれますね。
鍵を握るのは還暦世代?
年代別の人口構造が劇的に変化を迎えていく中で、今までの還暦以降は退職金と年金で隠居暮らしという暮らしも変化を迫られています。
人口構造の変化に伴い、年々年金の支給開始年齢や支給額は変化していき、現在では60歳以降も働くという選択肢を取る方が増えています。
現在還暦を迎える60歳近い人達は団塊の世代と呼ばれ、非常にパワフルで元気な方が多い世代です。
企業に残って働き続けるという方もいれば、60歳を区切りとして新たな仕事や活動にチャレンジする方もいます。
年代別の調査上、60歳はまだ生産年齢人口ではありますが、現在の還暦世代の方が老年世代になった時に、社会でどのような役割を果たすかどうかが、今後の日本の暮らしや働き方を決める上での鍵になるかもしれません。
そういう意味でも、還暦を迎える際にはまだまだ元気でいてほしいというメッセージを贈りたいですね。