高齢者の就業者数は595万人と過去最高で就業者全体の9.5%を占める

高齢者の人口の変化などは別の記事で見てきましたが、高齢者の就業状況を見ていきたいと思います。

最近、定年後も働くという人が増えてきているので、増加しているということは想像されますが、どのようなペースで増加しているのかなど、推移も含めて見ていきたいと思います。

高齢者の就業者数の推移

高齢者の就業者数の推移および全集業者数における高齢者の就業者の割合は以下の通りです。

■高齢者の就業者数の推移
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出典:総務省統計局

平成24年の高齢者の就業者数は595万人と過去最高となっており、前年からは24万人増加となりました。

高齢者が就業している割合は、男性27.9%、女性13.2%となっており、男性の方が高い状況で、男性は4人に1人、女性は8人に1人程度が高齢者になっても働いているという状況です。

就業者全体に占める高齢者の割合も9.5%と過去最高になっており、高齢者の労働力が重要になっていく時代へどんどん進んでいっているようです。

増え続ける高齢者と減り続ける現役世代、若年層

高齢者の就業者が増えている背景には、ご存知の通り、「高齢者層の増加」と「現役世代の減少」があります。

65歳以上の高齢者の人口は年々増え続けており、平成25年の総務省の調査では、高齢者数は前年から100万人以上増加し、4人に1人が高齢者という状況になっています。

働く事情は人それぞれですが、高齢者全体が増えることに伴い、高齢者の労働者が増加するのはある意味当然といえます。

合わせて、現役世代と将来の労働世代である若年層が減少していることも深刻な問題です。

現役世代といえる15歳から64歳までの生産年齢人口は平成4年ころから減少を続け、平成25年の調査では前年から116万人減少をしています。

0歳から14歳までの年少世代も前年から15万人以上減少していることを考えると、今後の増加も期待できず、バリバリに働く現役世代が減っているのです。

そのため、老年世代の労働力への期待が高まり、全就業者数における高齢者の割合は高まり、10%に迫る勢いで増加しています。

「高齢者が期待されている」とか「高齢者になっても働かないといけないのか」など、このような状況をどう見るかは人それぞれですが、労働力としての高齢者が存在感を増しているのは間違いなく、今後はますますその傾向が強くなることが予測されます。