近年急速に普及の兆しを見せている電子マネーですが、高齢者の世帯でも電子マネーの利用者は増加してきています。
総務省の調査で電子マネーを利用したことがある人のいる割合は以下のようになっています。
■電子マネーを利用したことがある人がいる世帯の割合
出典:総務省統計局
平成22年の全体平均が27.4%、65歳以下の現役世帯が33.1%、65歳以上の高齢者世帯が17.4%と高齢者世帯は平均を下回る利用率ですが、全体の傾向と同じく利用割合は増加傾向にあります。
増加率という意味では最も伸びており、今後のさらなる利用拡大が期待されます。
電子マネーの利用場所で多いのは交通機関とスーパーマーケット
■電子マネーを最も良く利用する場所の構成比
出典:総務省統計局
また、電子マネーを利用した場所の構成比を表したのが上図です。
高齢者世帯の電子マネー利用者は、その他の世代に比べて、電車などの交通機関で利用する割合が高く、コンビニの利用割合が低くなっています。
これだけ聞くと、「切符代わりに持たされて使っているだけじゃないの?」と思われる方もいると思います。
しかし、スーパーマーケットでの利用割合はむしろ高いので、切符代わりにしか使っていないというわけではなく、コンビニの利用割合が低いのは、コンビニ自体の利用頻度の低さから来ていると思われます。
切符代わりにも買い物にも利用しているということは、電子マネーの「使いこなし」に関しては、高齢世帯でも現役世帯と同じレベルで利用されていることがわかります。
電子マネーは便利なものですので、現在の還暦世代など若い世代が高齢者になるにつれて、更に高齢者世帯の電子マネー利用率は上がっていきそうですね。