総人口における高齢者の人口の割合は8年で5%上昇している

日本の人口を年少人口(0-14歳)、生産年齢人口(15-64歳)、老年人口(65歳以上)に分類した場合の人口数や増減数を別の記事で紹介しました。

結果として、老年人口が100万人以上増加し、生産年齢人口は100万人以上減少しており、高齢化社会が確実に進んでいることがわかるのですが、本記事では老年人口の推移や構造など、老年人口についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

団塊世代の高齢者入りで高齢者の人口は年100万人以上増加

総務省が実施している調査結果によると、平成25年9月時点の高齢者(65歳以上の人口)は、3,186万人となっており、過去最多になっています。

また、全人口における高齢者の割合は25%を超え、4人に1人が高齢者となってこれも史上初のことです。

2012年からは、団塊の世代と呼ばれる昭和22年から24年の第一次ベビーブーム時に生まれた世代が高齢者になっており、年々高齢者の人数が増加している要因の一つになっていて、今回の総務省の調査結果でも高齢者の人数は前年比112万人増加しています。

高齢者の中でも、年齢階層別に変化を見ると、70歳以上の人口は2,317万人で前年比61万人増、75歳以上は1,560万人で43万人増、80歳以上は930万人で38人増となっています。

■年代別の人口構成
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出典:総務省

総人口における高齢者の人口割合は8年で5%上昇

次に高齢者人口と総人口に占める高齢者人口の割合の推移を見ていきます。

■高齢者の人口推移
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出典:総務省

上図の折れ線グラフが総人口における高齢者の割合を示していますが、昭和60年に10%程度だった高齢者の割合は年々増加を続け、平成17年に20%を超えると25年に25%を超え、8年で5%増加しています。

国立社会保障・人口問題研究所の推計では、高齢者の割合の増加は今後も進み、平成47年には33.4%となり、3人に1人が高齢者になるといわれています。

高齢者の人口自体は増加スピードは緩まるようですが、年少人口が少ないことから生産年齢人口ともに減少を続けており、全人口における高齢者の割合は今後も順調に増加していくようです。

高齢化が進む背景には年少人口の減少が要因として大きく、今後も大きな影響を及ぼします。出生率が年々低下する中で国としての対策が必要になってきていることが見て取れます。

国という大きな視点で見ると、「年少人口の増加」と、「老年人口の活用」が大きなテーマとなります。